『医師になるということ ― 偏差値より適性を問う時代へ』
学力偏重の医学部入試に疑問を投げかけ、医師に本当に必要な資質を問う一冊です。医師は高度な知識や技術だけでは務まらず、苦しみや死に向き合う覚悟、報われにくい努力に耐える力、他者に寄り添う姿勢が不可欠です。本書では現場の厳しさを描き出すとともに、看護・介護体験や模擬診療を入試に取り入れる改革、日本医学校の設立、医師の全国配置制度など具体的な提案を示します。志望者が自己の適性を見極める手助けとなり、教育関係者や政策立案者にとっても、医療制度の将来を考える指針となる一冊です。